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シボ加工 Texturing

金属やプラスチックの表面に凹凸の模様を付ける表面加工。
シボを付加することで、製品に高級感を持たせるだけでなく、
反射や滑りの防止といった機能性を追加することも可能です。

シボ加工

シボ加工とは About Texturing

金属の表面に模様を付ける金属微細加工法のひとつです。
主に薬品によって金属を溶解するため化学腐食(ケミカルエッチング)ともいいます。

布がまだ無かった時代、動物の生皮を実用的にするために鞣す(なめす)技術が発達しました。もんだり絞ったりして皺(しわ)をつける作業を「シボ付け」といい、この模様を「シボ」と呼ぶことから由来しています。

プラスチック成形金型の場合、皮革模様に限らず木目・岩目・砂目・なし地・幾何学模様の腐食加工もすべて「シボ加工」といいます。
英語の表現にはTexturing、Graining、Engravingなどがあります。

成形品の表面に模様を付ける技術は他にもありますが、主に使われる電鋳・放電加工・精密鋳造と比べ、シボ加工には以下の特徴があります。

  • 機械加工ではできない複雑かつ微細な模様が容易に得られる。
  • 選択できる模様の自由度が高い。
  • 納期が短い。
  • 設計変更にともなう再加工や、打痕などの補修が可能である。
シボ加工
シボ加工

シボ加工の利点 Advantages

シボ加工には3つのメリットがあります。

  1. 01

    外観

    外観

    プラスチック製品は本来、表面がツルツルとしており無表情な印象を与える場合がありますが、製品にシボ加工を施すことでオリジナル性をもたらし付加価値を与えます。
    種類としては、自動車部品等に多い積極的に見せるためのシボである「皮革模様」「幾何学模様」「岩目」「木目」。
    OA・住設・雑貨部品などに多い、やや控えめで一般的な「なし地模様」などがあります。

  2. 02

    機能性

    機能性

    シボ加工されているプラスチック製品は傷つきにくい、もしくは傷がついても目立ちにくくなります。また、シボの凹凸がそのまま抵抗として働き、滑り止めの効果も期待できます。
    生産現場では成形時のウェルドライン・ヒケなどの転写ムラを低減させ、また用途によっては離型の向上にも役立っており、品質・納期・コストを含めた生産性の向上にもつながっています。

  3. 03

    環境面

    環境面

    シボ加工を施すことにより製品表面に塗装を必要としないケースもあります。
    塗装をしないことで塗料に含まれる有機溶剤などの化学薬品の使用を抑え、しいてはSDGsにつながる環境に配慮した製品を作ることにも貢献できます。

シボ加工の仕組 How the texuring works

シボ加工により、砂目・岩目・木目・皮革・幾何学模様などさまざまな柄を金型表面上に再現することができます。
より実際のものに近い、本物らしく立体感のあるシボを再現するために「転写」と「腐食」を繰り返し行うと、起伏に富んだ表情豊かなシボができあがります。
単純なシボ柄で1回、多いものでは10回繰り返すものがあります。

シボ加工の全工程の中で約8割が手作業で行われます。特に転写は手間のかかる工程で、職人技ともいえる技術と丹念な作業が要求されます。
繰り返し行われる模様付けと腐食の工程は、各シボメーカーが技術を競うところであり、腕の見せ所といえます。

シボ加工の流れ

  1. 01 洗浄

    金型についている油や埃を除去します。

  2. 02 マスキング

    加工しない金型の側面・底面をテープや塗料でマスキングします。

  3. 03 転写

    シボの基本となる柄・模様の耐酸性インクプリントを金型表面に転写します。

  4. 04 腐食

    酸性の液などを用いて金型表面を腐食します。
    腐食により金属が除去され金型表面に凹凸ができます。

  5. 05 仕上げ

    アルミナとガラスビーズでブラスト処理をします。
    光沢調整して完了です。

  6. 06 検査

    出荷前に、検査員による目視と測定器を用いた検査を行います。

シボ加工の原理 Principle

いずれの柄を再現するにも加工原理は共通していますが、パターンを複雑化させるものなどはさらに何度も「転写」と「腐食」作業を重ねます。

  • 模様づけプロセス

    模様づけプロセス
  • エッチングメカニズム

    エッチングメカニズム

加工工程

※こちらは自動車向けの複雑なパターンで、「転写」と「腐食」を3回重ねています。

工程① 印刷

シボ版を大型プリンターで印刷します。

印刷 印刷

工程② 転写1回目

転写処理1回目です。

転写1回目 転写1回目

工程③ 腐食1回目

腐食処理1回目です。

腐食1回目 腐食1回目

工程④ 転写2回目

転写処理2回目です。

転写2回目 転写2回目

工程⑤ 腐食2回目

腐食処理2回目です。

腐食2回目 腐食2回目

工程⑥ 転写3回目

転写処理3回目です。

転写3回目 転写3回目

工程⑦ 腐食3回目

腐食処理3回目です。

腐食3回目 腐食3回目

工程ごとのシボの変化

  1. 工程初期

    腐食処理1回目が完了したあたりです。
    シボの基本的な輪郭がわかりますが、まだ立体感に乏しく天然革からはほど遠い状態です。

    工程初期
  2. 工程中期

    腐食処理2回目が完了したあたりです。
    天然革にあるシワをより忠実に再現するための細かい柄が入っています。
    工程初期より立体感も増し、天然革のような丸みが増してきました。

    工程中期
  3. 工程完了

    腐食処理3回目が完了したあたりです。
    微細なシワと毛穴が見えてきました。
    天然革特有の丸みが加わり、技術と品質では世界一といわれる日本の革シボのできあがりです。
    「プラスチックで天然革を表現する作業」の完成、つまり「製品にいのちが吹き込まれた」瞬間です。

    工程完了

シボ加工事例 Examples

シボ加工が施された製品は私たちの日常生活のいたるところで使用されています。
身近で使用されているシボ加工の例をご紹介します。

  • 自動車部品

    インテリアのインパネ周りにはシボ加工による美しい模様が刻まれています。

    自動車部品
    自動車部品
  • 住宅設備

    バスルームの床や壁の表面には滑り止めのためのシボ加工が施されています。
    また、水はけを良くする効果もあります。

    住宅設備
    住宅設備
  • 電子・家電部品

    電子家電製品のプラスチック部の表面には、見栄えや触感の向上・滑り止めなど、さまざまな目的でシボ加工が施されています。

    電子・家電部品
    電子・家電部品

シボ加工の種類 Kinds

当社には大きく分けて2つのシボ加工技術があります。
製品の特徴や必要な機能に合わせてシボ加工技術を使い分けています。

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